フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠が新体制でのプレシーズントレーニングを振り返っている。クラブ公式サイトが8シーズン目を戦う重鎮MFのコメントを伝えた。

ニュルンベルク時代に仕事をした経験があるオリバー・グラスナー新監督の下で新シーズンに向けた準備を進めるフランクフルト

その中でピッチ内外のリーダーとして存在感を示すことが期待される37歳のMFは、ここまでのチームの歩むに満足感を示している。

「個人的に良い気分ですし、チーム自体も非常にうまくやっています。昨日は完成したProfiCampと新しいトレーニングエリアを見ることもできました。トレーニング環境は本当に素晴らしいと思います」

「新しい監督が来て、すべての選手がゼロからのスタートになっています。競争は熾烈で、僕自身もチームの一員として一生懸命努力しなければならないです。ただ、僕らはそういったことに慣れていますし、毎シーズンの初めはそういうものですね」

久々の再会となったグラスナー監督の下では2週間程度トレーニングを行っている段階だが、良いコミュニケーションを取れているようだ。

「僕らは彼の下でまだ2週間半しかトレーニングをしていません。彼は攻撃面、守備面的の両方の細部について僕らと考えを共有しています。これまでは守備的な仕事により注意を払ってきましたが、今は攻撃の部分の仕事に取り組んでいます」

「個人的に彼の性格に非常に感銘を受けています。それは僕にとって非常に重要な要素です。彼はとてもオープンコミュニケーションがうまく取れています」

「僕らは彼のゲーム哲学とアイントラハトのスタイルについて広く話しをしています。(グラスナー監督の前所属先の)ヴォルフスブルクは昨シーズン、ほとんどゴールを与えなかったので、その安定性をここでもゲームに取り入れたいと考えています。僕らは昨シーズンにたくさんのゴールを決めましたが、あまりにも多くの失点を喫していました。それを変えたいと思っています」

また、プレシーズンの時期には多くの若手プレーヤートレーニングを共にすることが多いが、長谷場は「自分の息子でもおかしくない」と自身がプロキャリアで過ごしてきた年月の長さを実感しながらも、ベテランプレーヤーとして良いお手本になりたいと考えている。

「少しおかしな気分ですね。16歳の若手は僕の息子であってもおかしくないです。(笑) たとえば、(19歳のトルコ人MF)アリ・アクマンはいつも僕の後ろでウォームアップし、僕のエクササイズをじっと見守っています。彼は同時に僕がロッカールームで何をしているのかを観察しています。だから、ピッチロッカールームのどちらでもロールモデルになりたいと思っています」

さらに、新シーズンに向けて気になるポジションに関しては昨シーズンと同様に3バックの一角、ボランチの2ポジションで試されていることを明かしている。

「ヴィースバーデン戦では6番(ボランチ)でプレーし、土曜日の試合では3バックの一角でプレーしました。監督は、僕らがどのフォーメーションでプレーし、どのポジションで自分を起用したいかをまだ決めていないと思っています」

「僕らはすべてのオプションを試している最中で、個人的には2つのポジションプレーすることができると思っています。いつでも準備ができていますし、僕自身驚いているところですが、自分の年齢にも関わらず、昨シーズンは6番でも良いプレーができました。体調はすこぶる良いと感じています」

また、前体制ではキャプテンを任されていた長谷部だが、現時点では新シーズンも引き続きキャプテンを務めるかは不透明な状況だ。長谷部自身はキャプテンの役割を気に入っているが、若い選手たちにより責任を持ったプレーすることも求めている。

キャプテンになるのは本当に楽しいことですが、監督がそれを決めなければなりません。また、若い選手はもっと責任を持って取り組むべきだと思っています。私はその役割を対処することができますが、一部の若い選手はまだそれを対処できません。おそらく、それは次の世代が引き継ぐときだと感じています。そして、候補者はたくさんいます。ただ、現時点で自分が誰かを推すことはできませんし、そうしたくないですね」

最後に、昨夏にも現役引退の可能性が伝えられ、来年1月に38歳となるベテランMFは、自身の引き際に関しても言及。

「僕は自分自身をさらに成長させ、チームでのポジションを獲得したいと思っています。ほぼ一年前、僕は実際に夏にキャリアを終えることを計画していました。だけど、計画は常に変わる可能性があるものです。 自分が健康で、気分が良い限りサッカーを続けられると思っています」

新生フランクフルトにおいて心身ともに充実の様子を見せる長谷部。今シーズンブンデスリーガでもチームをけん引する仕事が期待できそうだ。

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(出典 news.nicovideo.jp)