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 7日に行われるプレミアリーグ第27節では、マンチェスター・Cが本拠地『エティハド・スタジアム』にマンチェスター・Uを迎える。

 現在、マンチェスター・Cプレミアリーグで15連勝中。1月下旬にマンチェスター・Uから首位の座を奪い、トップを走り続けている。対するマンチェスター・Uは今節まで2位の座を維持しているが、最近8試合でわずか2勝。14ポイント差でマンチェスター・Cとの直接対決を迎えることになった。

 とはいえ、ローカルダービーではどんな戦いが繰り広げられるか蓋を開けるまで分からない。公式戦185回目となる“マンチェスター・ダービー”を前に、知っておきたい7つのトピックを紹介する。

◆■プレミアでの前回対戦は…

 昨年12月に行われたプレミアリーグでの前回対戦は、マンチェスター・Uが勝ち点1をリードした状況で迎えた。当時のマンチェスター・Uチャンピオンズリーグ(CL)から敗退したものの、プレミアリーグでは4連勝中。一方、マンチェスター・Cシーズン初の連勝を飾ったばかりだった。互いに決め手を欠いた一戦は、両者にとって悪くないスコアレスドローという結果に。しかし、その後の16試合でマンチェスター・Cが獲得した勝ち点は「46」。マンチェスター・Uは勝ち切れない試合が多く、31ポイントの獲得にとどまっている。3カ月の間に両者の隔たりは簡単には埋まらないほど大きくなってしまった。

◆■新記録更新がかかるシティ

 マンチェスター・Cが試合を行う度に様々な記録が更新される。2日に行われたウルヴァーハンプトン戦に勝利して、公式戦の連勝記録は「21」に伸びた。欧州5大リーグで21試合以上勝利を続けるのは、2020年バイエルン(23試合)、2014年レアル・マドリード(22試合)に次いで史上3チーム目の快挙だという。また、公式戦での連続無敗はクラブ記録タイの28試合に到達。今回のダービーでも敗戦を免れれば、2017年12月ジョゼップ・グアルディオラ監督の下で達成した記録を抜いて、クラブ新記録を樹立する。さらに、プレミアリーグでは19試合続けて一度もリードを奪われていないが、これは1999年5月にアーセナルが打ち立てたリーグ記録に到達しており、こちらも更新の可能性が十分だ。

◆■シティには余力あり

 マンチェスター・Cの勢いは当分止まらないだろう。彼らにはまだ余力がたっぷり残っているからだ。過密スケジュールの中でグアルディオラ監督はローテーションを駆使。今季のマンチェスター・Cプレミアリーグでスタメンを79人も入れ替えており、各選手への負担は分散されている。ウルヴァーハンプトン戦でも直前のウェストハム戦からスタメン6人を入れ替えて、快勝を収めた。プレミアリーグの歴代得点ランクで現役選手トップセルヒオ・アグエロやPFA(イングランドのプロサッカー選手協会)年間最優秀選手のケヴィン・デ・ブライネが戦列を離れていた間も無敗記録を伸ばし続ける。ポジション争いはかつてないほど激化しており、良い意味での緊張感も保たれているのだろう。

◆■要注目の監督対決

 オーレ・グンナー・スールシャール監督はグアルディオラ監督に負け越していない、数少ない監督の一人だ。マンチェスター・Uの監督に就任後、公式戦で7度対戦して3勝1分け3敗と互角の成績。グアルディオラ監督が5回以上対戦して、勝率5割に達しない相手は他にユルゲン・クロップ監督しかいない。また、昨季のスールシャール監督はマンチェスター・Cを相手にリーグダブルを含む3勝1敗という成績を収めているが、グアルディオラ監督がシーズン中に同じ相手に3敗を喫するのは、2017-18シーズンリヴァプールに続き2度目のことだった。なおスールシャール監督は『エティハド・スタジアム』でここまで2戦2勝。この試合に勝つと、マンチェスター・U史上初めて、アウェイでの“マンチェスター・ダービー”で3連勝スタートを飾った指揮官となる。

◆■“アウェイアドバンテージ”

 マンチェスター・ダービーに“ホームアドバンテージ”という言葉は存在しない。カップ戦を含めた最近15対戦で、ホームチームが勝利したのはわずかに3回だけ。引き分けも3回で、残り9試合はアウェイチームが制している。グアルディオラ監督も“マンチェスター・ダービー”の通算成績が6勝2分け5敗と勝ち越しているが、本拠地である『エティハド・スタジアム』では一度しか勝ったことがない(1分け3敗)。なお今回、主審を務めるのはアントニーテイラー氏で、マンチェスター・ダービーで笛を吹くのは2018年11月以来。マンチェスター・Cホームでのダービーマッチを制した最後の試合で主審を務めた。

◆■ユナイテッドはアウェイ無敗

 マンチェスター・Uホームよりもアウェイを得意としている。今季のプレミアで、アウェイで一度も負けていないチームマンチェスター・Uだけ。ここまでの14試合で勝ち点30を獲得しており、ホーム13試合での獲得ポイント(21)と比較すれば、アウェイでの好調ぶりは一目瞭然だ。なお、マンチェスター・Uブルーノフェルナンデスが同クラブデビューを果たした昨年2月以降、アウェイでのプレミアは全21戦で無敗をキープ。これより長くデビューから敵地でのプレミアで無敗を続けたのは、マンチェスター・Cガブリエル・ジェズス(26試合)と元アーセナルのイェンス・レーマン(23試合)だけだという。今季リーグ最多の25得点に関与(15ゴール10アシスト)しているB・フェルナンデスは、停滞気味のチームを再飛躍させられるだろうか。

◆■予想オッズは?

 日本時間5日正午現在、英国大手ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』はマンチェスター・Cの勝利に「1.5倍」、マンチェスター・Uの勝利に「7倍」、ドローに「4.2」倍というオッズを付けている。同サイトでの優勝オッズが「1.01」倍まで下がっているマンチェスター・Cが、「67倍」のマンチェスター・Uとの戦いを制し、連勝記録をさらに伸ばす可能性が高いと見ているようだ。今のマンチェスター・Cに死角はなく、試合間隔も1日多いため、優位と考えるのは当然だろう。しかし、スールシャール監督の下でクラブDNAを取り戻しつつあるマンチェスター・Uにとって、最も負けてはならない相手の一つが地元のライバルだ。最終的に首位の座を奪還することはできなかったとしても、彼らに負けずに終えたシーズンは来季に向けて大きな意味を持つはずだ。

(記事/Footmedia

マンチェスター・ダービーが7日に開催 [写真]=Getty Images


(出典 news.nicovideo.jp)