no title

 13日から、スペインではスーペルコパ・デ・エスパーニャスーパーカップ)が行われる。参加するのは、昨シーズンリーグ王者であるレアル・マドリード、同2位のバルセロナ、そしてコパ・デル・レイで決勝進出を果たしたアスレティック・ビルバオとレアルソシエダの4クラブ。大会はトーナメント方式で行われ、準決勝で対戦するレアルソシエダとバルセロナレアル・マドリードとアスレティック・ビルバオの勝者が優勝をかけてファイナルを戦う。

 本番を前にして、優勝候補の本命に躍り出たのがバルセロナだ。リーガ・エスパニョーラでは年明けから3連勝を達成。他3チームが勝ち点を取りこぼすなか、順調に白星を重ねている。スペイン紙『マルカ』が行った読者アンケートでも、回答者の50%以上がバルセロナの優勝を予想しているほどだ。

 ロナルド・クーマン新体制で迎えた今シーズンスタートで大きく躓いたが、ここにきて上り調子。その理由は一体どこにあるのか。地元紙『ラ・バングアルディア』が5つのポイントを列挙している。

◆■量産体制に入ったメッシ

『ラ・バングアルディア』紙が最初に挙げたのが、リオネル・メッシの爆発だ。3日のウエスカ戦で決勝点をアシストすると、6日のアスレティック・ビルバオ戦と9日のグラナダ戦では2試合連続のドブレーテ(1試合2得点)を達成。今季のリーグ戦得点数を「11」とし、得点ランキングトップに躍り出た。今季序盤はゴールネットを揺らす機会が少なかったが、量産体制に入ったことで「敵はバルセロナをさらに恐れるだろう」と同紙も記事をつづる。またグラナダ戦では、敵地で実に648日ぶりとなる直接FK弾をマーク。“飛び道具”まで復活したとなれば、鬼に金棒だろう。

◆■伝統的なシステムへの回帰

バルセロナの代名詞とも言える4-3-3のシステムへ回帰したことも好調の理由だと、『ラ・バングアルディア』紙は指摘する。クーマン監督は開幕から4-2-3-1、及び3バックを採用。選手からシステムの変更を求められたという噂が浮上しても、自らのやり方を変えてこなかった。しかし直近の2試合は4-3-3を採用し、結果が出ている。インサイドMFが復活したことで中盤が安定し、前線と最終ラインが間延びしにくくなったと同紙は分析。このシステム変更によってフレンキー・デ・ヨングは高いポジションを取ることができ、自由度が増したことでチームに良い影響をもたらしているという。

◆■フランス代表トリオの復調

復調を遂げたのはメッシだけではない。『ラ・バングアルディア』は、ウスマン・デンベレアントワーヌグリーズマン、サミュエル・ユムティティのフランス代表トリオの活躍にも焦点を当てている。デンベレはここ3試合連続で先発出場(しかも無傷)。「自由詩」と例えられる彼独特のリズムが崩しの局面で違いを生み出しているというのだ。また、グラナダ戦で2ゴールを奪ったグリーズマンも存在を大いにアピール。ユムティティは同じ試合で、アップ中に足を痛めたロナルド・アラウホに代わって急遽先発することになったが、危なげない守りを見せた。彼らが本来の姿を取り戻しつつあるのは、指揮官にとっても頼もしい限りだろう。

◆■効率よく得点をマーク

数多くの決定機を作りながら、なかなか得点を奪えず、クーマン監督にとってはストレスの溜まる日々が続いた。だが、2021年はそれまでの苦労が嘘のように難なくネットを揺らしている。直近の2試合で7ゴールを挙げ、バルセロナリーグ最多得点チームになった(37得点)。守備の局面における集中力がさらに高まれば、選手たちの自信はさらに高まり、チームとしてレベルアップを図ることができると『ラ・バングアルディア』も期待している。

◆■アウェイで連勝

グラナダ戦に勝利し、バルセロナはアウェイでのリーグ戦4連勝を達成。これは2年ぶりのことで、順位も3位まで浮上した。シーズン前半戦を首位で折り返すことが確定したアトレティコが優位な状況に立っているとはいえ、これまで苦手としてきたアウェイで順調に勝ち点を伸ばすことができているのは大きい。勢いを増して迎えるスーペルコパ・デ・エスパーニャで今季初タイトルを勝ち取ることができれば、逆転でのリーグ優勝も見えてくるかもしれない。

(記事/Footmedia

スーパー杯優勝候補本命のバルセロナ [写真]=Getty Images


(出典 news.nicovideo.jp)