(出典 www.soccerdigestweb.com)



バルセロナは20日、ホームハンガリーのフェレンツヴァーロシュを迎え、2020-21シーズンチャンピオンズリーグ(CL)初戦を戦う。

今夏、13歳から20年過ごしたバルセロナからの退団希望を表明し、サッカー界を驚かせたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。紆余曲折を経て、本人の意思に反する形で今シーズンクラブに残留することが決まったものの、クラブ上層部との溝はさらに深まった状態となっている。


現行の契約が2021年6月末で切れるメッシは、今シーズン終了時にバルセロナを退団することが濃厚と言われており、そうなった場合、我々が見慣れてきた“バルセロナメッシ”が観られるのも今シーズンが最後ということになる。

クラブ上層部とメッシの信頼関係は完全に失われており、もはや修復不可能のように見える。しかし、メッシを心変わりさせ、バルサへの残留に傾かせることができるものがあるとしたら、それはCLの栄光だろう。

シーズンクラブに残留することを明かしたインタビューの中でメッシは「僕は最も高いレベルでの競争がしたいし、タイトルを勝ち取り、CLを優勝するために戦いたい。それだけが僕の(選手としてのキャリアの)最後の数年間でやりたいことだ。タイトルを獲るために競い、そして優勝を争うこと。その上で負けることはあるかも知れないが、ローマリバプール、リスボン(バイエルン戦)でのように崩れ去るのではなく、最低でも優勝を争いたいんだ」「これらのことが、バルセロナを退団したいと僕に考えさせた」と話している。

シーズンこそリーグタイトルレアル・マドリーに明け渡したものの、2017-18シーズンからのリーグ2連覇を含め、直近5シーズン中3度のリーグ優勝を果たしていることを考えれば、メッシがどれほどCLのタイトルを勝ち取ることに重きを置いているかが伺い知れる。メッシにとってはリーグタイトルをいくらとっても、CL優勝に向けてクラブが戦うことができなければ意味がない言っても過言ではないのだろう。

そう考えると、今シーズンバルサのCLでの成績はメッシ、そしてメッシを失う可能性に直面しているクラブ双方にとって非常に重要なものとなるはずだ。残留のカギを握るのは、今シーズンが終わったとき、メッシバルサに残ることが自分自身、そしてクラブにとって、CLのトロフィーを勝ち取るための最善のオプションだと思わせることができるかどうかだ。

バルサが最後にCLを制覇したのは2015年。しかしそれ以降は、昨シーズンの準決勝でのバイエルン相手の2-8の屈辱的な大敗に加え、リバプール、そしてローマ相手に2シーズン連続の大逆転負けを喫するなど、落胆に終わるシーズンが続いている。

このような近年のトラウマのような敗戦が、バルサのCLにおける自信を失わせている。新指揮官のロナルド・クーマン監督も19日に行われた試合前日会見では「バルセロナにいる限り、我々は国内、そしてヨーロッパタイトルを勝ち取ることを目指してプレーしなければならない」と前向きなコメントを口にしつつも、「(このクラブで)起こったことを考えれば、我々は優勝の本命ではないが、勝ち進むことはできるだろう」とやや弱気な言葉で締めている。

一方でクーマン監督はメッシの様子について「日々、彼の様子を見ていると、よく練習に励み、彼がハッピーだということが分かる」「彼は集中しており、キャプテンとしてプレーすることを望んでいる。私は彼に何の文句も疑いも持っていない」と改めてメッシクラブに対するコミットメントを強調した。

20日28時キックオフとなるフェレンツヴァーロシュ戦で、メッシ、そしてバルサがどのような戦いを見せるのか、注目だ。

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