(出典 sportiva.shueisha.co.jp)



栗原氏はマジョルカ戦で決めた巧妙コントロールショットを指名 「動画を止めてもらえれば分かるが…」

 バルセロナアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは今季のリーガ・エスパニョーラで22得点を記録しており、4年連続で得点王に輝く可能性が高まっている。「Football ZONE Web」のインタビューに応じた元日本代表DF栗原勇蔵氏は、今季メッシが決めた得点のうち、守備側の視点で見た「最も印象的な一撃」として、第16節マジョルカ戦(5-2)で叩き込んだ巧妙なコントロールショットを挙げている。

 昨季限りで現役を引退した栗原氏は、2010年10月8日に行われたキリンチャレンカップアルゼンチン代表戦で、メッシマッチアップした。その他にもFWカルロス・テベス(現ボカ・ジュニアーズ)やFWゴンサロ・イグアイン(現ユベントス)らを擁した強豪相手に、日本が1-0と歴史的勝利を飾った一戦だが、幾度となく対峙したメッシについて、まずは小柄な体格から繰り出されるキックの力強さに舌を巻いていた。

「昔、テレビシュート速度を測る番組に出たことがあって、自分も球を蹴るスピードに自信があって、体格も自分のほうが強靭なんで、さすがにキック力だったら勝てるだろうと思っていたら、メッシのほうが全然上だった。しかも圧倒的に。なんであんな小柄なのに、それだけのパワーが出せるんだろう……。でも、それができるからこそ、今のメッシが成り立つのだろうなと。振りが小さくてシュートの威力がなかったら(GKのセーブが)届いてしまうし、人並み以上のキック力があるからこそGKを悩ませることができる」

 そんなメッシは、今季もリーグ戦35試合を終えた時点で22得点とゴールを量産している。2位のレアル・マドリードFWカリム・ベンゼマを4点リードしており、4年連続得点王の可能性が高まっている。迫力あるドリブル弾、相手DFの股を通す技ありシュート、華麗な直接FK弾など、数多くのゴラッソを披露してきたが、守備側の視点で見た時、最も印象に残る一撃はどのゴールなのだろうか。

 栗原氏は、今季メッシが決めたゴールの動画を確認したうえで、昨年12月7日に本拠地カンプ・ノウで行われたマジョルカ戦の一撃を挙げている。この日ハットトリックを達成したメッシは1-0で迎えた前半17分、右サイドからのパスをペナルティーエリア手前で反転しながら受けると、そのまま左足を一閃。ボールは相手GKに触れられることなくゴール左上隅に突き刺さった。

マジョルカ戦で決めた一撃の凄み 「メッシが打った時点で、まだGKが一歩も動けていない」

メッシらしいのは股を抜いたりしたゴールだろうけど、マジョルカ戦のゴールは、外でボールをもらった時点で頭の中ですでに完成していた一撃。あそこで反転して受けて、敵を寄せて一つ外して巻いて打つ、という一連の流れができ上がっていた。動画を止めてもらえれば分かるが、メッシが打った時点で、まだGKが一歩も動けていない。ブロックに入った相手選手も、(シュートの)振りが小さすぎて足も出ていない」

 メッシが得意とするパターンの一つでもあるが、栗原氏は守備側の視点で見た時、この数秒の場面だけでもバルセロナトップクラスチームである要素が、随所に見えるという。メッシボールを受けた時点で、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスゴール前でパスコースを確保していた。瞬間的に様々な選択肢が生まれていたことで、マジョルカ守備陣の判断を遅らせる状況ができ上がっていた。

バルセロナは他の選手がパスコースを作っていろんな選択肢を作っているので、GKの反応がどうしても一つ遅れてしまう環境ができている。アルゼンチン代表は、この環境が整っていないのかもしれない」

 この試合にはマジョルカの日本代表MF久保建英も先発出場。日本でも注目された一戦でのメッシのゴラッソは、長年にわたって“世界最高”に君臨する凄さを改めて証明するような一撃だった。(Football ZONE web編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)

バルセロナFWリオネル・メッシ【写真:Getty Images】


(出典 news.nicovideo.jp)