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E-1のタイトルを懸けた韓国戦で0-1の敗戦 出場14選手を5段階査定

 森保一監督率いる日本代表は18日、韓国・釜山で開催されたE-1選手権の最終戦で韓国と対戦し、0-1で敗れた。日本は引き分け以上で優勝が決まる状況だったが、敗戦によってタイトルを逃している。

 試合は優勝のために勝たなければならない韓国が勢いよく入り、序盤から攻勢を掛けてくる。日本はなかなか押し返すことができず、セットプレーを中心に好機を作られると、前半28分にはMFファン・インボムにミドルシュートを決められて失点。後半は選手交代によって打開を図ったが、最後まで1点を返すことができなかった。ここでは韓国戦に出場した全14選手のパフォーマンスを、5段階評価(最高が五つ星=★★★★★)で評価した。

<GK>
■中村航輔(柏レイソル)=★★☆☆☆
 セットプレーからカウンターから多くの危険なシーンを作られ、前半のうちに先制を許した。失点シーンではニアを破られたものの、GKを責めるべき形ではないだろう。むしろ、前半から激しくプレッシャーを掛けてきた韓国に対してどう対応するのか、早い段階で後方から修正できなかったことが悔やまれる。

(出場なし)
小島亨介(大分トリニータ
大迫敬介(サンフレッチェ広島

<DF>
■畠中槙之輔(横浜F・マリノス)=★★☆☆☆
 カウンターへの対処は悪くなかったが、相手に背負われた状態からボールを奪いに行く際、なかなか奪取まで持ち込むことができずに苦しんだ。ビルドアップでは苦心して工夫する姿が見え、浮き玉でシャドーに通すシーンも見られた一方、出しどころを探して詰まることも多く、連係面での難しさも感じさせた。

■三浦弦太(ガンバ大阪)=★★☆☆☆
 展開的には1失点では済まなかった可能性もあっただけに、劣勢の中でよく耐えたとも言える。ただ、2年前の韓国戦にも出場した経験豊富な選手として、前半のうちからチームを落ち着かせることはできなかった。後半に相手が引いてきてからは前に付けるパスも増えたが、試合の流れを大きく変えるには至っていない。

佐々木翔(サンフレッチェ広島)=★★☆☆☆
 サイドの高い位置に張り出してくるキム・インソンの迫力に押され、押し込まれる時間帯が長くなってしまった。粘り強く対応していたものの、キャプテンとして試合中の早い時間帯に修正を施すことができなかった点は減点材料となる。間延びした展開もあり、中国戦で見せたようなビルドアップのパスもあまり見られなかった。

■橋岡大樹(浦和レッズ)=★☆☆☆
 サイドの攻防ではナ・サンホに対して後手に回るシーンが多く、ボールを奪えないまま展開されてチーム全体が後ろ向きにされてしまうことが目立った。対面のDFキム・ジンスも攻撃力があり、難しい対応ではあったが…。攻撃でもクロスクリーンに入れるシーンはほとんどなく、存在感を発揮したとは言いがたい。

(出場なし)
菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌
渡辺 剛(FC東京
古賀太陽(柏レイソル

途中出場の相馬&大島が奮闘も、中盤は全体的に厳しい出来

<MF>
■遠藤渓太(横浜F・マリノス)=★☆☆☆☆(→ハーフタイムOUT)
 中国戦では森島との連係で躍動したが、今回はチームが劣勢に立たされたことでほぼ何もできなかった。元来は攻撃的なポジションの選手であり、致し方ない部分もあるにせよ、キム・インソンの飛び出しと突破によってサイドを制圧されてしまった。肝心の攻撃でも高い位置でのプレーが出せておらず、ハーフタイムでの交代は妥当と言える。

井手口陽介ガンバ大阪)=★★☆☆☆(→後半17分OUT)
 ボールの受け方を工夫して韓国のプレッシャーを軽減していたが、前後が遠い状況だったこともあり、効果的に展開することはできず。田中碧との急増コンビには、やはりぎこちなさもあった。2年前の日韓戦にも出場した1人として、リベンジを果たすことはできなかった。韓国がラインを下げ始めた時間帯に交代となっている。

■森島 司(サンフレッチェ広島)=★★☆☆☆
 シャドーの1枚として適切なポジションは取っていたものの、韓国のプレッシャーが激しかったこともあり、理想的なボールはなかなか入ってこなかった。自身のところで一度落ち着かせる意図は見えたが、ミスや韓国の帰陣の速さによって奏功した場面は少ない。スペースが生まれた終盤でのプレーを、厳しいプレッシャー下でも追求したい。

■田中 碧(川崎フロンターレ)=★☆☆☆
 橋本拳人(FC東京)の離脱によってボランチに抜擢されたが、序盤から韓国の勢いに押されてなかなか前向きのプレーを増やせず。特に守備時には相手のインサイドハーフに先手を取られることが多く、ファウル気味にプレーせざるを得ないシーンも多々見受けられた。大島が入ってからは役割が明確になり、効果的なプレーも増やしている。

■相馬勇紀(鹿島アントラーズ)=★★★★☆(←ハーフタイムIN)
 前半に完全な劣勢となっていた左サイドに入り、縦への突破を繰り返してリズムを少しずつ握り返した。チームとしては最後までペースをつかみ切れなかったが、左では突破の形が作れていたこともあり、相手の脅威にもなっていた。クロスが良いポイントに入るシーンもあっただけに、今回の日韓戦での数少ないプラス要素だったと言っていい。

■大島僚太(川崎フロンターレ)=★★★☆☆(←後半17分IN)
 相手が自陣を固め始める時間帯での投入となり、川崎でも組む田中碧との息の合ったプレーボールを動かした。ただ、それでも出しどころを探して後ろに戻すシーンは少なくなく、チームとしての連動不足は否めなかった。間延びが大きくなった終盤には自陣でボールを奪われてしまったが、個人というよりもチームの問題と捉えるべきだ。

■仲川輝人(横浜F・マリノス)=★☆☆☆☆(←後半33分IN)
 サイドを突破してクロスを上げるシーンが多くなった段階でシャドーに投入され、持ち味を出せる状況ではなかった。そのため低評価とはなってしまうものの、今季のJリーグMVP(最優秀選手賞)を受賞したアタッカーの起用法に問題があったと言わざるを得ない。

(出場なし)
田中駿汰(大阪体育大)

後半はFW陣によるシンプルプレーに光明も…ビッグチャンスにはつながらず

<FW>
■上田綺世(鹿島アントラーズ)=★★☆☆☆
 中盤の高い位置で起点ができなかったことから、得意とするゴール前への飛び出しが出しづらい状況となってしまった。後半にはシンプルなフリックで鈴木を活かす意図も見えたものの、試行回数が少なく、完全に成功するシーンは作れていない。守備面ではプレッシャーに行っても後続が連動せず、疲弊する展開となった。

■鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)=★★☆☆☆(→後半33分OUT)
 チームとして韓国のプレッシャーを外し切れない展開のなか、シャドーの位置で起点を作るべく奮闘。ただ、サポートも遅い状況で奏功したとは言いがたい。後半には縦パスが入った時にシンプルな裏抜けを狙い、通りかけたシーンもあったが、ビッグチャンスにつなげることはできなかった。展開を考えれば、終盤の交代には疑問符も。

(出場なし)
小川航基(水戸ホーリーホック
田川亨介(FC東京)(Football ZONE web編集部・片村光博 / Mitsuhiro Katamura

日本代表の(左から)橋岡、仲川、田中、相馬、大島【写真:Getty Images & Yukihito Taguchi】


(出典 news.nicovideo.jp)