(出典 football-tribe.com)



12月2日バルセロナアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが、バロンドールを受賞した。

2018-19シーズンは、ラ・リーガチームが優勝。自身もリーグ戦34試合で36ゴールを記録し得点王に輝くと、チャンピオンズリーグ(CL)でも準決勝まで勝ち進んだチームで12ゴールを記録し、得点王を受賞していた。

その活躍が認められ、バロンドールを受賞。さらに、ザ・ベストにも選出され、個人として2つの賞を獲得した。

メッシにとって、今回のバロンドール受賞は通算6度目となる。これは、永遠のライバルである、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)と並び、歴代最多の受賞回数となった。

常に比較され続けてきたメッシC・ロナウドだが、ここまでの道のりが同じだったわけではない。今回はメッシバロンドール受賞の歴史とともに、キャリアを振り返ってみようと思う。

◆初受賞は10年前


メッシが初めてバロンドールを受賞したのは、2009年。22歳の時だった。

2007年に初めて最終候補3名に入ったメッシだったが、当時は3位。カカ(当時ミラン)が受賞し、C・ロナウドが2位、メッシが3位だった。2008年は、C・ロナウドが初のバロンドール受賞となり、2位にメッシ、3位はサガン鳥栖プレーし今シーズン引退したフェルナンド・トーレスだった。

2008-09シーズンメッシは、ラ・リーガで31試合に出場し23ゴール12アシストチャンピオンズリーグでは12試合に出場し9ゴール5アシスト。コパ・デル・レイでは8試合に出場し6ゴール1アシストを記録。チームは3冠を達成し、メッシが名実ともにスター選手への一歩を踏み出した年とも言えるだろう。

◆キャリアのピークに訪れるバルサ黄金期


2009年バロンドールを初受賞したメッシだが、2010年からはFIFAバロンドールと名称が変更。FIFA最優秀選手賞バロンドールを合わせた形での表彰が2015年まで続いた。

すると、メッシはこのFIFAバロンドールを3年連続で受賞。2009年バロンドールと併せて、4年連続で受賞することとなる。

そのメッシを支えたのは、バルセロナチームメイトであり、2008-09シーズン指揮官に就任したジョゼップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ)だった。

ペップに率いられたチームは、前述の通り1年目でスペイン史上初の3冠を達成。続く2009-10シーズンラ・リーガを連覇。2010-11シーズンラ・リーガ3連覇とチャンピオンズリーグ優勝を達成した。2011-12シーズンはコパ・デル・レイを制したものの、ラ・リーガチャンピオンズリーグタイトルは逃していた。

中盤にはアンドレス・イニエスタ(現ヴィッセル神戸)、チャビエルナンデス(現アル・サッド監督)がおり、ズラタン・イブラヒモビッチダビド・ビジャ(現ヴィッセル神戸)らも所属。世界屈指の攻撃ユニットが揃う中で、メッシゴールを量産する。

2009-10シーズンは公式戦53試合で47ゴール13アシスト2010-11シーズンは公式戦55試合で53ゴール24アシスト2011-12シーズンは公式戦60試合で73ゴール29アシストを記録。衝撃的なゴール率を残し、4年連続の受賞も納得と言える。



ライバルとの関係が続く中…


その後、ライバルであるレアル・マドリーが、C・ロナウドの覚醒により力をつけ、タイトル争いを繰り広げることに。バロンドールも、2013年2014年C・ロナウドが受賞。2015年メッシが受賞したが、2016年2017年C・ロナウドが連続受賞となり、2人のライバル関係がより色濃くなっていった。

そして迎えた2018年C・ロナウドが連続受賞する中、メッシは最終候補3名から姿を消した。2007年に初めて最終候補に残って以来、毎年1位か2位に入っていたメッシがだ。

この年は、ロシアワールドカップチームを準優勝に導き、チャンピオンズリーグ3連覇を成し遂げたことからルカ・モドリッチが受賞した。2位にはC・ロナウドが入り、3位にはロシアW杯で優勝したフランス代表のアントワーヌ・グリーズマン(現バルセロナ)が。4位には同じくフランス代表のキリアンムバッペ(パリ・サンジェルマン)が入り、メッシは5位に終わった。

このシーズンは公式戦54試合に出場し45ゴール18アシストを記録したメッシラ・リーガとコパ・デル・レイの2冠を達成していたが、CLではベスト8敗退、ロシアW杯でも活躍できずに終わっていたことがインパクトを欠いたのかもしれない。

また、ケガも増えるようになり、メッシのキャリアは衰退に向かうとも予測が出ていたが、冒頭で紹介した通り、変わらずゴールを量産。チームの“王”として君臨する姿が復活した。

バロンドールメッシ。残りのキャリアで、あと何度受賞するかは分からない。しかし、バロンドールをもって余りあるキャリアを積み、数字を残している。世界最高峰のフットボーラーは、まだ色褪せてなんかいない。
《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》
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