E-1選手権はフレッシュなメンバーで中国、香港を下す 出場12選手を3段階査定
森保一監督率いる日本代表は14日、韓国・釜山で開催中のE-1選手権の第2戦で香港と対戦し、5-0の大勝を収めた。今大会は国内組のみの招集で、23人中11人が初招集。2試合を終えて12選手が代表デビューを飾っている。
初戦の中国戦では前半29分にFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)が代表初ゴールとなる先制点を奪取。後半25分にはDF三浦弦太(ガンバ大阪)がやはり代表初となるゴールを決め、反撃を1点に抑えて2-1の勝利を飾った。第2戦の香港戦では前半8分のDF菅大輝(札幌)のゴールを皮切りに、FW田川亨介(FC東京)が1点、FW小川航基(水戸ホーリーホック)が3点を挙げて5-0の圧勝となった。
東京五輪世代の選手が多く、3-4-2-1システムを採用するなど通常とは異なる点もある今大会だが、A代表としての戦いであることは紛れもない事実。各選手は今後、海外組を含めた経験豊富な選手たちとの競争にも挑まなければならない。ここでは今大会で代表デビューを果たした12選手が、どれだけのポテンシャルを示したか基準に評価。3段階評価(★★★)で既存戦力への“脅威度”を測っている。なお、今後のA代表でも3-4-2-1をオプション、あるいは基本システムの一つとして使用していくことを前提とした。
★☆☆=さらなるアピールが必要
★★☆=成長次第では常連候補に
★★★=継続的なメンバー入りも期待
<GK>
(デビュー済み)
中村航輔(柏レイソル)
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
(出場なし)
小島亨介(大分トリニータ)
<DF>
■菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌)=★★★
慣れ親しんだ左ウイングバックとして香港戦でデビュー。アグレッシブさを押し出し、見事なボレーで先制点も奪った。4バックの際はポジションが未知数とはいえ、3バックの左ウイングバックとして高い適性を示したことは間違いない。
■渡辺 剛(FC東京)=★★☆
香港戦では3バックの右センターバックとして、右ウイングバックの相馬をサポートしながら、シャドーの位置から降りてくる仲川も視野に収めながらパスを出していった。異なる戦術への適応力を含め、将来性を感じさせる出来だったと言える。
■古賀太陽(柏レイソル)=★☆☆
香港戦で3バックの左に入り、無難なプレーを見せた。ただ、実力差のある相手だったことを考慮すれば、プラスαとなる部分も見たかったのは事実。DFというポジション上の難しさもあるものの、練習で披露していたようなロングキックをもう少し見せたかった。
■橋岡大樹(浦和レッズ)=★☆☆
中国戦で右ウイングバックとして先発出場し、相手DFによる危険なプレーを受けながらもファイトした。一方で、攻撃が左に寄りがちだったこともあって、決め手に欠く印象も。ただ、激しい展開が予想される韓国戦ではハードワークが必須だけに、一気に評価を上げる可能性もある。
(デビュー済み)
畠中槙之輔(横浜F・マリノス)
三浦弦太(ガンバ大阪)
佐々木翔(サンフレッチェ広島)
中盤では田中碧と森島が出色の出来 課題を自覚する仲川の挽回にも期待
<MF>
■田中駿汰(大阪体育大)=★★☆
3バックの中央として香港戦に先発出場し、後半途中からはボランチに移った。堅実なプレーを見せつつ、後半には前線に鋭いパスも供給。試合中のポジション変更にも柔軟に対応しており、プロ入り後の活躍によってはさらに重要な存在になる可能性もあるだろう。
■遠藤渓太(横浜F・マリノス)=★★☆
横浜FMではウイングながら、今大会では左ウイングバックを担当。中国戦では森島らとともに攻撃を牽引した。高評価としたいところだが、本来はより攻撃的なポジションであることを考えれば、直接的な結果も欲しい。期待値も込めて二つ星としている。
■田中 碧(川崎フロンターレ)=★★★
互いによく知る大島僚太とのコンビというアドバンテージはあったものの、香港戦では気の利いたポジショニングと正確なパスワークで攻撃を演出。ゲームメーカータイプのボランチはA代表でも貴重なだけに、気は早いが次回の代表活動でも見たい選手だ。
■仲川輝人(横浜F・マリノス)=★☆☆
今季のJリーグMVPは香港戦で代表デビュー。シャドーに求められる役割をこなし、黒子としてのプレーが増えただけに、現時点でのアピール度はやや低めだが、本人もそうした点は自覚しているだけに、韓国戦で出番が巡ってくれば評価が覆る可能性は大いにある。
■森島 司(サンフレッチェ広島)=★★★
中国戦では攻撃のキーマンとなり、遠藤との連係で左サイドを制圧。システムの利点を活かした抜け出しからアシストも記録しており、アピールに成功している1人だ。今後も3-4-2-1を継続的に採用していくのであれば、“お手本”としての役割も期待できる。
■相馬勇紀(鹿島アントラーズ)=★★☆
中国戦の終盤でデビューし、香港戦では先発。右ウイングバックとして仲川の作ったスペースを有効活用し、何回も深い位置までえぐっている。フィニッシュの局面で合わない場面が目立ったものの、「もう一度見たい」と思わせるには十分なプレーだった。
(デビュー済み)
大島僚太(川崎フロンターレ)
井手口陽介(ガンバ大阪)
鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)
橋本拳人(FC東京)
デビュー戦ハットの小川も課題を残す 韓国戦でのパフォーマンスは注目ポイント
<FW>
■田川亨介(FC東京)=★☆☆
2シャドーの一角として中国戦で途中出場すると、香港戦では先発出場。セットプレーから代表初ゴールも記録している。ただ、マンマーク気味の守備を相手に、流れの中で持ち味を出すシーンはあまり見られず。1トップでのプレーも見てみたいところだ。
■小川航基(水戸ホーリーホック)=★★☆
デビュー戦となった香港戦では衝撃のハットトリックを記録。自ら「得点以外で受けるタイミング、収めるところ」を課題に挙げたように完璧とまでは言えないが、無視できない結果を残したことも確か。より力のある韓国を相手に存在感を発揮できれば、その立ち位置は劇的に変化するはずだ。
(デビュー済み)
上田綺世(鹿島アントラーズ)(Football ZONE web編集部・片村光博 / Mitsuhiro Katamura)
(出典 news.nicovideo.jp)
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