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 明治安田生命J1リーグ最終節が7日に行われ、横浜F・マリノスFC東京が対戦した。3-0で勝利した横浜FMが15年ぶり4度目のJ1王者に輝いた。

「ああいう展開が来ると思っていた。反射的に良いドリブルができたと思います」

 2点リードした61分からピッチに投入され、見事なドリブルからダメ押し点を決めた遠藤渓太は試合後、悔しさも滲ませながら今シーズンを振り返った。

「点を取ってもベンチになったり、満足したプレーをしても次出られなかったり、苦しかったり、投げ出しそうなときもあった。支えてくれる先輩や色々な人がいて、松本(山雅)、川崎(フロンターレ)、FC東京は絶対決めてやろうと思っていました。後半戦の自分の活躍がマリノスの優勝に関わるとプレッシャーをかけてやっていました」

 強豪チームにいる宿命と言えるだろう。J屈指の攻撃力を誇る横浜FMの前線には、マルコス・ジュニオール、エリキ、マテウスら強力な外国人アタッカーに加え、得点王に輝いた仲川輝人が名を連ねている。東京五輪世代のアタッカーとして期待を集める遠藤だが、シーズン途中にはスタメンフル出場の機会を得るも、“ジョーカー”としての起用がメインだった。それでも、「スーパーサブ的な役割に回るつもりはさらさらなかった。テルくん(仲川輝人)でも、マテウスでも、エリキでも『ポジションを奪ってやる』って毎試合臨んでいた」と闘志を燃やし、チームに与えられた役割を全うするかのように、ラスト3試合となった松本山雅川崎フロンターレFC東京との試合で、思惑通りの3戦連発弾を決め、チームの優勝に大きく貢献した。

 横浜FMが日本でトップチームになったことで、ポジション争いはさらに激化するはずだ。自身がスタメンを狙うように、今後は遠藤のポジションを狙う選手も台頭してくるだろう。だが、遠藤は「それがチームを強くすること」と歓迎する構えだ。

「ここから落ちるチームもあると思うし、停滞したら他のチームに抜かれていく。優勝したからといって、自分たちは成長しないといけない立場。そうやってチームが強くなっていくと思うから。色々な選手が来て、僕のポジションも取りにくると思うけど、そういう競争にも勝っていきたい」

 アピールの場はすぐにやってくる。この後、韓国で開幕する「EAFF E-1 サッカー選手権」だ。東京五輪世代が多く名を連ねた日本代表に遠藤も招集され、A代表として優勝を目指す。

マリノスと同じ感覚でプレーしたら失うものがあると思う。しっかり頭を切り替えて」さらに、「まず大前提として、闘うことが大事だと思う。中国や韓国を相手に腰が引けたプレーをしていたら球際は負ける。『若い』とか関係ないので。自分にも厳しく闘いたいと思います」

[写真]=三浦彩乃


(出典 news.nicovideo.jp)