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日本はキルギスに2-0の勝利、W杯2次予選で貫録の4戦全勝

 日本代表は現地時間14日、カタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選第4節でキルギス代表と対戦。前半41分にMF南野拓実(ザルツブルク)がPKを決めて先制点を奪うと、後半9分にはMF原口元気ハノーファー)が直接FK弾を叩き込んで追加点を決め、2-0で勝利を収めた。

 この結果を受け、かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボールアジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を6大会連続で取材した英国人記者のマイケル・チャーチ氏は、南野が多くのチャンスを逃していることに対して「罪を犯している」と辛辣な意見を述べつつ、「キルギスの守備陣に苦悩をもたらし続けていたのは間違いない」と、エースとしての存在感を認めている。また、日本がアジア2次予選を全勝で突破することについて「信じない理由はない」と太鼓判を押した。

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 アウェーでの日々は、ほとんどのアジア先進国にとって難解なものであるから、森保監督率いる“サムライブルー”は強烈で魅力的で衝動的な習慣を身につけた連勝ロードを築いている。イランUAE、中国は遠征先で圧力に屈し試合を落とすと、マルチェロ・リッピ監督は中国の指揮官を辞任した。日本はキルギスを相手に騒ぎの起きない勝利で行進し、予選の次の段階へ進む目前まで差し掛かっている。

 堂安律、大迫勇也久保建英の不在に加え、中島翔哉をベンチに置いたにもかかわらず、活発さを保つには充分すぎるほどで、今年序盤のアジアカップで印象的なビルドアップを見せていたキルギスを相手に急速な改善を示した。日本は昨年同じ相手に4-0の快勝で打ち負かす経験をしていたが、今回は公園を散歩するような試合とはならなかったのは確かだ。

日本が見せた貫禄の試合運び「森保監督はチームが直面している課題を認識し…」

 現在のキルギスは昨年11月に比べ、より弾力性があり、より脅威な存在となっている。権田修一は何度か訪れたホームチームの猛攻を寄せ付けなかったが、日本の守備陣は以前よりもハードワークを強いられた。グルジギット・アリクロフとミルラン・ムルザエフは本物の脅威を与えており、森保監督はチームが直面している課題を認識し、ホームでの試合よりも攻撃性を控えるスタンスへと切り替えた。

 長友佑都酒井宏樹の両サイドバックは持ち味でもある攻撃参加を滅多に見せることはなかった。キルギスがポゼッションを高めている時は、ペナルティーエリア手前のスペースを混雑させるために遠藤航と柴崎岳が活用されていた。だが、それは森保監督にとっては珍しくない保守的なアプローチだ。伊東純也、南野拓実原口元気、永井謙佑の前線4人は、それぞれ個人の力で攻撃的な仕事を敢行し、特に南野はホームチームの守備陣に問題を引き起こしていた。

 ザルツブルクのプレーヤーは依然としてあまりに多くのチャンスを棒に振る罪を犯している。その一方で、キルギスの守備陣に苦悩をもたらし続けていたのは間違いなく、前半に守護神クトマン・カディルベコフにはじき出されたチャンスも、南野の本能的なプレーを物語っていた。結果として、彼自身がでこぼこで劣悪なピッチで手繰り寄せたPKは、日本にリードをもたらすのにふさわしいものだった。原口元気の輝かしいFKは、花を添える喜びだった。

 日本は4試合で12ポイントの勝ち点を稼いだが、最も印象的なのは、4勝のうちの3勝が国外で掴み取ったものであるということだ。日本はグループ内で頭一つ抜けた存在であり、予選後半戦における日本の順調な航海は既定路線と言えるだろう。3月のミャンマー戦で勝利を収めれば、日本は次のステージへの進出を確定させる。現状を踏まえると、日本が完璧な記録を打ち立てて突破することを信じない理由はないだろう。(マイケル・チャーチ/Michael Church)

日本代表エースの南野拓実【写真:AP】


(出典 news.nicovideo.jp)