30日のU-15オーストリア代表戦、遠山の負傷を受けて急きょ途中出場
レアル・マドリードの下部組織カデーテA(U-16)に所属するMF中井卓大は、U-15日本代表のフランス遠征メンバー18人に選ばれ、世代別代表に初選出。現地時間30日に行われた「バル・ド・マルヌU-16国際親善トーナメント2018」初戦のU-15オーストリア代表戦(40分ハーフ/2-0)で代表デビューを飾った。記念すべきゲームを終えた15歳は、「90分をきちんと走れるように運動量をつけたい」と今後の目標を口にした。
29日、マドリードからフランスに入って直接チームに合流し、練習は1回だけ。しかも、ベンチスタートで試合をピッチサイドから見守っていた最中の前半35分、接触プレーでMF遠山悠希(京都サンガF.C. U-15)が額を切るアクシデントに見舞われると、森山佳郎監督から突如出場の指令が飛んだ。
アップもないまま、急いで背番号14番のユニフォームを身に纏い、昼まで降り続いた雨で湿った芝のピッチへと飛び出した。
「ウォーミングアップもしていなかったので不安でしたけど、頑張ってできました」
「オーストリアの選手はみんなデカくて、初めはどうなるかなと思ったけれど、(日本の)選手たちもみんな上手いので、自信を持ってプレーできました」
中井は最初、チームメイトたちのことを「友達」と言ってから、「選手」と言い直した。
初顔合わせながら、早速仲間に溶け込んでいる様子だ。
「スペースにラストパスを出したり、チームを落ち着かせるプレーヤー」を見事に体現
この試合でのポジションは、負傷退場した遠山がプレーしていた4-4-2の右ボランチだった。
「今日は4-4-2のアンカーだったですけど、レアルでは4-3-3の右のトップ下(インサイドハーフ)なんです。なのでもう少し上がってディフェンスをもっと前からやっているんですけど、今日は4-4-2で二人しかいなかったので、スペースを埋めながらバランスをとってやっていました」
中井は自らの特徴を「ドリブルして相手をひきつけて、スペースにラストパスを出したり、チームを落ち着かせるプレーヤー」と描写する。
前半戦終了直前という絶好のタイミングで決まった日本代表の先制点は、まさにそんなゴールだった。右サイドで中井がドリブルで仕掛け、そこからMF豊田晃大(名古屋グランパスU-15)にパス。豊田はシュートフェイントを入れて相手DFを引きつけ、瞬時にゴール前のFW勝島新之助(京都サンガF.C.U-15)につなぎ、勝島が自ら「得意だ」と言う“振り向きざまシュート”でネットを揺らした。
仲間から預けられたボールを的確に捌いてゲームを落ち着かせるという中井の持ち味も発揮され、デュエルで相手を制するシーンも。後半には、後方からのパスを受けて右足でダイレクトシュートを打ち込んだが、これは惜しくも枠を外れてサイドネットを直撃した。
「今日は初戦だったので、芝生もどんなのか分からなくて、ちょっと詰まって取られるところもあったんですけど、次のフランス戦も頑張ってやりたいです」。
運動量の他に、178cmと成長過程の身長についても言及「もう少しほしい」
今後の課題としているのは、ずばり運動量だ。U-15の試合は40分ハーフの80分だが、一つ上の世代に上がれば、45分ハーフの90分になる。
現在178センチの身長も、まだまだ成長中。身長も「もう少しほしい」と貪欲だ。
この遠征での中井の目標は、フランス戦(11月1日)、イングランド戦(11月3日)にも勝っての3戦全勝だ。
「日本代表でいっぱい学んで、結果を出して、またマドリードに帰りたい」
(出典 news.nicovideo.jp)
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