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日本人選手として初めてマジョルカでプレーした大久保は「結果」の重要性を説く

 日本代表MF久保建英は、今夏に名門レアル・マドリードから同じスペイン1部マジョルカへ期限付き移籍。クラブ史上3人目の日本人選手となり、現地時間9月1日リーグ第3節バレンシア戦でのデビューが期待される。マジョルカの“日本人選手第1号”であり、2017年にはFC東京でともにプレーした元日本代表FW大久保嘉人ジュビロ磐田)は、18歳のレフティーに「楽しみ」と期待を寄せる。

 かつては日本人選手にとって「鬼門」とされたスペイン。日本が誇る最強レフティーの元日本代表MF中村俊輔横浜FC)でさえも、エスパニョールでプレーした2009-10シーズンリーグ戦13試合0得点に終わった。近年はMF乾貴士エイバル)が結果を残し、今季MF香川真司(サラゴサ)、MF柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)、FW岡崎慎司(マラガ)と日本代表戦士が2部クラブに所属するなど注目度が高まるなか、世界最高峰のリーガ・エスパニョーラ1部でのデビューを目指すのが、マジョルカの久保だ。

 FC東京からレアルへ完全移籍した久保は、今年8月22日にマジョルカへの1年間のレンタルが決定。大久保、元日本代表MF家長昭博(川崎フロンターレ)に次ぐ、クラブ史上3人目の日本人選手となったが、アタッカーがスペインの地で認められるのは何が必要か。マジョルカで2004-05、05-06シーズンプレーした大久保は、自身の経験を基にこのように証言する。

「認められるには? 得点だけです。それはもうあっち(スペイン)でははっきりしています。点が取れなければ使われないし、『どうぞ移籍してください』という感じですから。ゴールを取ると取らないでは、全然違います。最初はボールなんて出てこない。でも、ゴールを取ったら、すぐに『メシ行こうや』と。もうチームメートの態度もガラッと変わりました(笑)。やっぱり厳しい世界だなというのは感じましたね。でも、結果を出せばものすごく認めてくれる世界です」

「建英はあの若さで落ち着いている。周りも見えていて人も使えるので本当に楽しみ」

 大久保スペインに渡ったのは22歳の時。久保はそれよりも若い18歳リーガ・エスパニョーラの舞台に立とうとしているが、大久保は早い段階での海外挑戦を推奨する

「早くから海外にいったほうが、学べることは多いと思います。環境も含めすべてにおいて向こうは厳しいので。若い時からそういうとこで揉まれたほうがいいかなと思います。自分もマジョルカに加入した時と今では、まるで別人のように変わりましたから。入った頃はボールを持ったら全部ドリブルして『俺がやる』という感じだったけど、それでは通用しない。周囲のことを考えてどうしたら味方を生かせるか、そのなかで自分も生きるかを、高いレベルのなかでミスをしながらも繰り返して、そういうプレーができるようになった。本当にたくさんのことを学ぶことができましたね」

 最後に、大久保はマジョルカの“後輩”となった久保にエールを送った。

「建英にはめちゃくちゃ期待しています。まだマジョルカには友人がいて連絡を取り合っていて、スタジアムや試合をテレビで見る機会も増えるだろうから、それも嬉しいですね。建英とはFC東京で一緒にやってますけど、あの若さで落ち着いているし、周りも見えていて人も使える。意外とスピードもあって、左利きすごいテクニシャン。本当に楽しみです」

 大久保はマジョルカ移籍1年目の約半年でリーグ戦13試合3得点、家長は同14試合2得点。シーズン序盤からチームに加わった久保は、先輩たちの記録を超えられるだろうか。(Football ZONE web編集部)

レンタル移籍の久保建英(左)に、かつてマジョルカでプレーした大久保嘉人から金言【写真:Getty Images】


(出典 news.nicovideo.jp)