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「AS」紙の記者がジダン監督に提言 「あなたはクボのことになるとミスを犯している」

 レアル・マドリードに加入した日本代表MF久保建英はプレシーズンマッチトップチームに帯同し、限られた出場時間のなかで得点に絡むなどアピールを続けている。ジネディーヌ・ジダン監督は今後もトップの練習に参加させる可能性を示唆しているが、現地記者からはより積極的に起用すべきと“久保待望論”が浮上している。

 久保は18歳を迎えた誕生日6月4日FC東京との契約が満了となり、新たにレアルと契約をかわした。19歳以下のフベニールAで選手登録され、今季の主戦場はBチームにあたるレアル・マドリード・カスティージャ(スペイン3部相当)になると見られていた。

 しかし、久保は加入直後からトップチームに帯同してプレシーズンマッチに出場。スタメン出場こそないが、試合の途中からピッチに立ち、いま一つ歯車の噛み合わないチームのなかで、その高い技術を発揮して存在感を示している。

 現地時間7月26日アメリカで行われたインターナショナルチャンピオンズカップ(ICC)のアトレチコ・マドリード戦では、結果的に3-7と大敗したが強烈なミドルシュートチームの3得点目を導いた。ドイツミュンヘンで行われたアウディカップでもトットナム戦、フェネルバフチェ戦ともに途中出場から好機を演出。フェネルバフチェ戦ではスペインメディアの選手評価の投票でチームトップの支持を集めたほか、スペインツイッタートレンド1位に「Kubo」が躍り出るほどのフィーバーぶりだ。

 そうしたなかで、スペイン紙「AS」ではスペイン人記者トマス・ロンセロ氏によるコラムに、このような見出しが付けられている。

ジダン、あなたはクボのことになると本当にミスを犯している」

 同氏はここまでの久保の活躍から、「クボはバルセロナで与えられた“ジャパニーズメッシ”の異名が正しいと証明し始めている」として、そのハイパフォーマンスに舌を巻いている。そして、ジダン監督は久保を筆頭とした若手に今以上の出場機会を与えるべきと強く主張している。

ファンの声を聞くんだ、ジズー(ジダンの愛称)。彼らがクボやロドリゴ、ヴィニシウスにもっと時間を与えてくれと叫ぶのは、それ相応の理由があるからだ。彼らはフットボールを知っているだけでなく、それ以上に選手が野心を持っていることを知っている。すべてを勝ち取ったという過去にしがみついている保守的な人間たちは、本当に重要なハングリーさを失っているんだ」

若手の台頭を望む 「本当にベルナベウから久保のような才能を取り上げてしまうのか?」

 2015-16シーズンから17-18シーズンにかけて、UEFAチャンピオンズリーグ3連覇という前人未到の大記録を打ち立てたレアルだが、昨季は決勝トーナメント1回戦でアヤックス相手に敗退。国内リーグでもバルセロナアトレチコ・マドリードの両ライバルの後塵を拝した。

 ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドユベントス)が昨夏チームを去ったこともあり、大きな転換期を迎えている。昨季からトップチームに定着し始めているヴィニシウスや、今夏新加入の久保、ロドリゴのような貪欲な若手の台頭が待ち望まれており、ロンセロ氏はそういったファンの思いを代弁している。

 そして、記事はこう締めくくられた。

「ジズー、かつてチャンピオンズリーグを征服したというプライドが許さないようだが、本当にベルナベウから久保のような才能を取り上げてしまうのか? レアル・マドリードが第一ということを忘れてしまったのか?」

 久保はチーム合流からまだ1カ月も経過していないが、すでに現地記者から高い支持を受け、メディアにその名前が登場しない日はないほどだ。注目度は高まるばかりだが、日本が誇るレフティーのさらなる活躍に期待したい。(Football ZONE web編集部)

レアル・マドリードMF久保建英【写真:Yukihito Taguchi】


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