(出典 the-ans.jp)



小3から指導する木場氏が太鼓判「彼は全く体がぶれない」

 海外サッカースペインリーグ1部の名門レアル・マドリードの下部組織カデーテA(U-16)に所属するMF中井卓大。華麗なテクニックやパスセンスからバロンドールを受賞したレアルクロアチア代表MFルカ・モドリッチの再来と期待を集める15歳は身長180センチに到達する急成長を遂げているが、カラダの厚みにおいては、2歳年上のFC東京FC久保建英と互角のレベルに到達しているという。

「ピピは急成長しています。180センチという身長で去年から12センチ伸びましたが、体幹周りの成長が凄まじいものがあります。タケフサとカラダの幅は同じですが、同じぐらいの厚みもパワーもついた印象があります。一見細く見えるのですが、体幹のパワーが進化しています。特性ゴムチューブを使って、不安定な状態を作った上でサイドステップを繰り返すトレーニングメニューがあります。彼は全く体がぶれずに、膝とつま先がピタッと止まります。体幹周りが十分に成長していますね。まだ中学生ですが、高校生どころか、プロ選手と比較してもひけをとりませんね」

 こう語ったのはプロトレーナーの木場克己氏。体幹・体軸・バランスを強化する「Koba式体幹・バランストレーニング」の開発者で、育成年代の金の卵から、数々のトップアスリートの専属トレーナーを務め、JP日本郵政女子陸上部をアドバイザーとして指導。16年に創部3年目にしてクイーンズ駅伝優勝に導いたスペシャリストだ。

 中井と久保の専属トレーナーを務める木場氏は15歳の進化に驚きを隠さない。昨年合同自主トレを行ったが、その際に体幹強化を続ける中井の背の高さのみならず、カラダの厚みに刮目したという。昨夏の時点でピピの身長は176センチ、体重は59.6キロだったが、今や180センチ、体重は62キロ。スリムな印象を受けるピピだが、パワーアップもしている。カラダの厚みは2歳年上の天才FW久保をも凌ぐほど。爽やかイケメンとしても定評のあるピピだが、脱いだらスゴイというのだ。

 小学3年時から真面目に木場氏の指導メニューをコツコツとこなしてきたピピ。日々の鍛錬は姿勢に現れるという。

体の強さは折り紙付き「レアルに行って、一度も怪我をしていない」

「ピピとは常に姿勢の話をしています。彼は立った時の姿勢が素晴らしい。つま先から足まで真っ直ぐな軸ができています。怪我をする選手はその場面で頭の位置が流れて、バランスを失ってしまうケースが多い。膝と臀部の軸もずれてしまう。膝が内側に入った状態でコンタクトが発生すると、怪我をするリスクが高まります。ピピは姿勢筋を強化しているので、軸がしっかりしている。レアルに行って、一度も怪我をしていない。本人もびっくりしている。周りの選手がみんな怪我しているので、効果を実感しているそうです」

 フィールドでも颯爽とした立ち姿のピピは常にルックアップした状態で広い視野を確保できている。小気味よいパスでゲームを組み立てる司令塔としての長所でもあるが、頭からつま先までインナーマッスルを強化していることで、コンタクトでもバランスを崩す場面が少なくなり、怪我のリスクも減少するという大きな効果を挙げているという。

「彼の続けるという部分は天性の才能だと思います。本当に真面目です。怪我をしないカラダは順調に成長しています。22歳まで身長は伸びると一般的に言われていますし、このまま規格外のサッカー選手に育ってもらいたいですね」

 このままレアル・マドリードトップチームの扉を叩くのだろうか。進化をやめない愛弟子に木場氏は優しい視線を送っていた。(THE ANSWER編集部)

モドリッチの再来と期待を集める中井卓大【写真:Getty Images】


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