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指揮官トップ下に求める役割は…「得点を奪うプレー、得点に絡むプレー

 日本代表は26日、キリンチャレンジカップボリビア戦(ノエビアスタジアム神戸/19時30分キックオフ)に挑む。森保監督は前日会見で「基本的に総替え」とメンバーの大幅入れ替えを示唆。ロシアワールドカップ(W杯)以来の代表復帰となった10番・MF香川真司(ベジクタシュ)のスタメン出場が見込まれるなか、指揮官は自身の標榜するサッカーにおいて、トップ下に「得点を奪うプレー」「得点に絡むプレー」を求めた。

 森保監督体制では、MF南野拓実(ザルツブルク)が初陣となった昨年9月のコスタリカ戦(3-0)から3試合連続ゴールを挙げるなど、コロンビア戦を含めてトップ下で12試合5得点とレギュラーとして君臨してきた。

 コロンビア戦では南野が65分間、香川が25分間+アディショナルタイム(約5分)をトップ下でプレー。26日のボリビア戦では、森保監督は「総替え」を明言しており、トップ下は南野ではなく、香川のスタメン出場が濃厚だと目される。

 そのなかで、前日会見で「トップ下の役割」について問われた森保監督は、「得点を奪うプレー、また得点に絡むプレーをしてほしい」と自身のイメージを語っている。

「マイボールを大切に攻撃したいというコンセプトは選手にも言っています。前線で起点になって、相手の嫌がるところでボールを持って、前線のチャンスにつなげてほしい」

 今シリーズでは、エースFW大迫勇也ブレーメン)が不在。屈強な相手DFに対して体を張ってきた絶対的な起点がなく、A代表初選出となる鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)と鎌田大地(シント=トロイデン)の新戦力FWもポストプレーを得意としていない。コロンビア戦の後半20分から15分間はトップ下の南野を1トップに回し、香川との共存も試している。

「南野は大柄なポストプレーヤータイプではないですが、地上戦でボールをつなげる良い選手だと思っています。(コロンビア戦の)あの時間帯はなかなかボールがつなげなくなっていた。前半は(鈴木)武蔵がアバウトなボール、縦に速いボールを収めて、そこでセカンドボールを拾える状態でした。でも、そこがなかなかできなくなった状況で、アバウトに前線に上げるのではなく、つないで流れを引き寄せるために、間で受けることができる香川をトップ下に置いて、南野も足もとで受けられるしサイドに流れることもできるので、そういった形にしました」

「香川が入ることで、短い時間のなかで共有できるイメージを持ってもらいたかった」

 そこには、新体制で攻撃を牽引してきたMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)、南野、MF堂安律(フローニンゲン)の“2列目トリオ”と共存させたい思いもあったという。

「将来を目指すなかで、中島、南野、堂安に、これまで多くの経験をしてきた香川が入ることによって、短い時間でしたが共有できるイメージを持ってもらいたかった。試合をひっくり返してもらって、イメージを共有することが未来に生きていくと思って起用しました」

 森保監督の「総替え宣言」から推察するに、ボリビア戦は1トップにFW鎌田、2列目はトップ下に香川、左にMF乾貴士(アラベス)、右にMF宇佐美貴史デュッセルドルフ)の配置が有力だろう。しかし、トップ下・香川の真価は、“2列目トリオ”と共闘させてこそ図れる。指揮官がどの段階でその組み合わせをピッチに送り出すのか、興味深い。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

(左から) 中島、香川、南野、堂安【写真:Noriko NAGANO Getty Images】


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