(出典 www.targma.jp)



昨季限りで現役引退の守護神・楢﨑 「あんなに凄いGKは見たことがない」

 昨季限りで現役を引退した元名古屋グランパスGK楢﨑正剛。Jリーグ660試合出場、日本代表77試合出場で、ワールドカップ(W杯)4大会連続選出という輝かしい成績を残した。42歳で輝けるキャリアに幕を引いた守護神の凄みを、かつて名古屋日本代表で共闘した元日本代表DF田中マルクス闘莉王(現・京都サンガF.C.)が証言した。

「ナラさんの引退は本当に寂しい。まだやれる。最後にピッチ上でのプレーが見たかった」

 こう語った闘莉王と楢﨑は、言わずと知れた盟友だ。2010年に万年中位と揶揄されてきた名古屋に移籍した闘将は、楢﨑と鉄壁の連係を見せ、同年にクラブ史上初のリーグ優勝をもたらした。

「日本サッカー界で最高のGKだと思う。あんなに凄いGKは見たことがない。これから出てくるのかな、とも思う。とにかく技術が高い。止めるという部分でまず上に出る人はいない」

 守護神・楢﨑についてこう語り始めた闘莉王は、クラブと代表で最も忘れられない記憶があるという。

「一番の思い出はチームだとグランパス移籍1年目のリーグ優勝。あのチームはすごくタレントが揃っていたけれど、被シュートの本数はリーグワーストに近かった記憶がある。それはナラさんがいるからという部分も多かった。ペナルティーエリア外からのシュートは自分とマス(増川隆洋/現・京都)がコースを消しているし、ナラさんがいるのでまず入らない。だから、どんどん打たせていた。GKとして初めてJリーグMVPに選ばれたけれど、自分のことのように嬉しかった。相応しいとも思った。

 日本代表戦だと南アフリカワールドカップ最終予選のアウェー、ウズベキスタン戦。1-0で勝ってワールドカップ出場が決まったけれど、数的不利になるなか、(中澤)佑二さんとナラさんと守り倒した」

失点を防ぐ卓越したステップ 「教えられてできるものじゃない」

 チームでは名古屋初となるリーグ優勝が一番の喜び。代表戦では2009年6月6日の敵地タシケントで行われた、南アフリカW杯アジア最終予選第6戦だった。FW岡崎慎司(現・レスター)の泥臭いゴールで序盤にリードを奪ったが、終盤にMF長谷部誠(現・フランクフルト)が不可解な判定で一発退場。凄まじいアウェーの雰囲気のなか、気迫漲る守備で無失点に抑え、世界最速となる本大会出場を決めた。

 ポジショニング、セービング、クロスの対応、コーチングなどすべてにおいて、絶大な技術を誇る楢﨑だが、近くから見守ってきた盟友だからこそ分かる凄みが存在するという。

「ナラさんの凄い部分はステップだと思う。相手がシュートを打つタイミングに合わせてGKはステップを踏むけど、すごく細かい。そして、何度も何度も踏み直す。このステップが間違っていると、シュートは入ってしまう。日本代表でも逆方向にステップすることが多いGKもいるくらい。あれは教えられてできるものじゃない。神様から与えられた恵まれた才能だと思うけれど、GKならよく見たほうがいいと思う」

 シュートを受ける前の独特のステップこそが、楢﨑を凡百のGKと隔てる密かな凄みだと闘莉王は証言していた。(Football ZONE web編集部)

DF闘莉王がかつて名古屋と日本代表で共闘したGK楢﨑について語った【写真:Getty Images】


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